旅するようにコーヒーを楽しむ”エチオピア”

スペシャルティコーヒーの代表格といっても過言ではない”エチオピア”

コーヒー好きなら一度は飲んだことがあるのではないでしょうか。

当店でも一番人気のある産地で、店内で提供するドリップコーヒーも”エチオピア”を採用しております。

華やかな風味が特徴的で私も大好きな産地ですが、改めて自分の持っている情報を整理する意味でも”エチオピア”の魅力をご紹介いたします。

 

エチオピアはアフリカ大陸の北東部に位置し、国土の大部分を標高2000-3000mと高いためにコーヒーノキの栽培に適しています。

標高の高い場所で栽培されたコーヒーが風味豊かになる理由は、昼夜の寒暖差が大きいためと言われています。

昼夜の寒暖差が大きいとコーヒーチェリーの成長が遅く、青い果実が実ってから熟すまでの期間が長くなります。

ゆっくり熟すということは、コーヒーの風味を作り出すショ糖やクロロゲン酸が凝縮され、固く引き締まった実が出来ます。

これが高地のコーヒーが香り豊かになる理由の一つとなります。

コマーシャルコーヒーは収穫期が早く9月頃からスタートし、高地に位置するスペシャルティコーヒーは1月頃から収穫が始まることが多いそうです。

 

エチオピアはコーヒー発祥の地と言われております。

このエチオピア原産のコーヒーをアラビア商品が広めたことから「アラビカ種」といわれています。

また皆さんご存じの「モカ」と呼ばれるコーヒーもエチオピア産であることが多いです。

エチオピアの対岸に位置するイエメンのモカ港から出荷されたものが「モカ」と呼ばれていましたが、地理的に近いことや同じコーヒー原種であることからエチオピア産のコーヒーも「モカ」と呼ばれることが多いです。

エチオピアはコーヒーの精製方法も特徴的です。

コーヒーチェリーはそのままではコーヒーにはならず、脱殻や乾燥という処理を行い始めて生豆という焙煎を行う前の状態になります。

この脱殻や乾燥の工程を「精製」といい、大きく2通りに分けられます。

エチオピアではナチュラル製法と呼ばれる”非水洗式”が主流となります。

ナチュラル製法はコーヒーの風味がとても引き立ち、香り豊かなコーヒーが出来上がります。

品質の等級は欠点数によってランク分けされ、日本に輸入される豆は最高品質のG1からG4までのグレードとなります。

エチオピアは華やかな香りと柑橘系の酸味特性をもっており、スペシャルティコーヒーの中でも非常に人気です。

SCAJ(日本スペシャルティコーヒー協会)の最新のアンケート調査でも2位のブラジルの4倍以上の得票数でエチオピアが一番人気となっております。

※スペシャルティコーヒーで最も消費者に好評な生産国1か国2022 SCAJ一次インタビュー調査

そんな日本人にとってなくてはならないエチオピア産のコーヒー豆ですが、過去にほとんど輸入されなかった歴史があります。

エチオピアのコーヒーの人気がなくなったわけではなく、日本の輸入規定が厳しく改変され残留農薬の基準値がクリアできなくなったためでした。

しかし実情はコーヒー栽培において基準値を超えるような農薬使われておらず、エチオピアは何が原因かわからないまま2008年の3万トンという輸出量は2009年にほぼ0となってしまいました。

その後コーヒーの保存に使われる麻袋についた薬剤がコーヒー豆に移っていることが原因と判明しました。

これは公衆衛生が目的で散布されていた薬剤によるもので、麻袋を使いまわしていたことが検出された理由だったそうです。

その後エチオピア商品取引所(ECX)が改善に乗り出し、現在は問題なく日本に輸入されるようになりました。

 

 

 

エチオピアは当店でも人気のコーヒーで、現在はイルガチェフェ地方の浅煎り豆が2種(ナチュラル製法とウォッシュド製法)、カフェインレスの深煎りの合計3種の在庫がございます。

店頭では試飲スペースもございますので、ぜひ飲み比べてエチオピアの魅力を体感してください。

遠方のお客様はオンラインストアにてご用命いただければと思います。

 

次回はお店の紹介でもできればと思っております。

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