ドリップでトリップと題して、ご自宅でおいしいコーヒーを楽しめる情報を発信できればと思っています。
トリップ(旅行)しているように、世界中のコーヒー豆の美味しさの違いを感じていただきたい、
トリップ(気持ちがハイになる)するように、コーヒーの美味しさに酔いしれてほしいなという思いです。
●おいしいコーヒーとは?
いきなりですが、おいしいコーヒーを入れるための6つの基本があります。
①新鮮な焙煎豆を使う
②器具に合った挽き方をする
③適切な分量のコーヒー豆を使う
④新鮮な水を使う
⑤清潔な器具を使う
⑥器具に合った温度と時間を守る
これ以外にも、そもそも豆がおいしいかどうかということや注湯の方法などもありますし、細かいポイントはまだまだあります。
しかし基本のキを押さえないと、おいしい豆であっても美味しいコーヒーが出来上がりません。
それぞれを少しずつご紹介いたします。
①新鮮な焙煎豆を使う
一つ目でこんなことをいうのは心苦しいのですが、これに関しては別の記事でまとめたいと思います。
なぜかというと一口に焙煎してすぐであれば美味しいわけではないんです。
「エイジング」というものがあり、話すと長くなるので後日まとめたいと思います。
②器具にあった挽き方をする
コーヒー豆はそのままの大きさではコーヒーとして飲めないためグラインド(粉砕)をします。
そしてグラインドした後のコーヒーの粉の粒サイズをメッシュ(粒度)と呼びます。
このメッシュが均一かどうか、そして抽出器具にあったメッシュかどうかが大切です。
よく微粉(想定よりもかなり細かい粉が混ざる事)は雑味の原因と言われます。
例えば、大きな塊の氷と細かいクラッシュアイスと、どちらにも同じお湯をかけたら細かい方が先に溶けますよね。
コーヒーも同じで、いい感じのメッシュのコーヒーの粉からおいしい成分が抽出されたときには、細かい微粉からはおいしい成分は先に出てしまい雑味がどんどん出てきます。
手挽きでも電動でも、微粉がたくさん出てしまう機種は雑味がなるべく出ないように工夫が必要です。
そして器具に合ったメッシュサイズにする必要があります。
短時間で一気に抽出するエスプレッソは極細挽き、水出しコーヒーやネルドリップなどの時間をかけて抽出する方法は粗挽き、そしてハンドドリップで入れている方にはおなじみのペーパードリップだと中細か中挽きぐらいた最適です。
ちなみにコーヒーメーカーの場合でも、中細挽きか中挽きぐらいが最適かと思います。
③適切な分量のコーヒー豆を使う
お店ごとにハンドドリップレシピが異なりますが、お気に入りのお店の淹れ方を真似するのが最初はいいかと思います。
switchではホットコーヒーには14gに210mlのお湯(豆が給水するのでコーヒーの出来上がりは180mlぐらい)をおすすめしています。
④新鮮な水を使う
たかが水、されど水です。
水で何が変わるの?そもそも新鮮な水でなに?って感じですよね。
水に含まれる成分でコーヒーの味は大きく変わるのをご存じですか。
まずは鉄やマンガンなど、これらは少なければ少ないほどおいしくなると言われています。
特に鉄分はコーヒーの成分である担任と結合して風味を損なうことが知られています。
他にもカルシウムとマグネシウムの含有量でも大きく味が変わります。
1L当たり120mg以上含まれると「硬水」と呼ばれ、硬水でコーヒーを入れると苦みが際立ちます。
焙煎具合を上げたかと思うほどに苦さが立ってきますので、コーヒーを入れるのに硬水は適さないと思います。
「軟水」であってもミネラルがほとんど入っていないとスッキリとした味に、微量に含まれるとまろやかな味にコーヒーが仕上がります。
そしてpHによってもコーヒーの味が変わります。
switchのお店のあるあたりは、直近の市役所のデータによればpH7.3(わずかに弱アルカリ、ほぼ中性ですが)だそうです。
pHが小さい値(酸性に傾く)になると、コーヒーも酸が際立ってくると言われています。
switchでご提供しているハンドドリップコーヒーは、あえて水道水を使用しております。
浄水器もあるのですが、お店で飲んだコーヒーの味がご自宅で再現できないという状況で豆を販売したくないという思いからです。
そのため水道水を使っても美味しくドリップできる方法にて淹れております。
特に沸かし直したお湯ではかなり風味が変わるため、水から1度で沸かしたお湯を使うことをおすすめしています。
また朝一番の水は蛇口に溜まっていた水なので、最初は少し捨て水をしてからお使いになられた方がいいと思います。
⑤清潔な器具を使う
これは特にグラインダーのことを指します。
コーヒーを挽き終わったらグラインダーはきれいに清掃する必要があります。
グラインダーに古いコーヒーが残っていると、次に挽いたときに酸化した豆が混入してしまいます。
そして違う産地の豆が混ざると、よりおいしくないコーヒーになってしまいます。
きれいに掃除することはもちろんですが、入れたいコーヒー豆を先に2粒ほど挽いて捨てるといいですよ。
これは洗い豆といい、清掃だけでは取り除けなかった参加した豆を、新しい豆で押し流すイメージです。
特に違う銘柄のコーヒーを挽く前は洗い豆をすることをおすすめします。
⑥器具に合った温度と時間を守る
ドリッパーの形状や材質で変える必要もありますが、ここでいう内容はもっと大きなくくりになります。
サイフォンだとグラグラに沸かす、ネルドリップだと低めの温度がいい、といった具合です。
そして暑すぎるとコーヒーの美味しさを正しく評価できないため、適切な温度(ホットだと70度ぐらい、アイスだと4度ぐらい)で飲むということも大切です。
ハンドドリップの場合、事前に器具を温めていると85度ぐらいで出来上がるので、ぜひ少しおいて温度が落ち着いたころにおいしくいただいてもらえばと思います。
いかがだったでしょうか。
美味しいコーヒーを入れる基本のキをご紹介いたしました。
少しでも参考になればと思っています。
次回のドリップでトリップは「ハンドドリップの極意」として、淹れ方のコツをご紹介しようと思っています。
最後までお読みいただきありがとうございました。