コーヒーの"豆"知識③イスラム教から世界へ

以前少しだけコーヒーの起源のお話をしました。

アフリカ大陸のエチオピアがコーヒーの起源と言われています。

コーヒーがどのように世界中に広まっていったか、その冒頭のお話を少しだけ。

コーヒーの起源については伝説と言われるような、少しいわくつきの話が複数ありますが、文献として確認できる限りではコーヒーの飲料として常用され始めたのは15世紀半ばごろと言われています。

場所はインド洋に面する都市「アデン」、エチオピアから持ち込まれたコーヒーでイスラム教徒が祈祷の際に覚醒するものとして飲まれていたようです。

その後1510年頃にはオスマントルコのスルタン(皇帝)セリム1世によりエジプトのカイロに伝わり、イスラム教徒の修道院で飲まれていたコーヒーが一般の信徒へ広まっていきます。

そしてコスタンティノーブルにコーヒーを楽しむ場所(カフェ・ハネ)が出来、これが現在のカフェの始まりと言われています。

 

15世紀半ば、コーヒーの起源であるエチオピアに面する紅海の反対側、「イエメン」にて世界で初めて商業的なコーヒー栽培が始まりました。

当時イエメンで栽培されたコーヒーはモカ港からすべて出航され、今でもコーヒーの名前としてモカが使われています。

この頃にイスラム内にてコーヒーに対する論争が起こり、コーヒー弾圧の動きがありました。

その論点は宗教的な教えに反しないか、健康的に問題がないか、社会および政治的に悪影響がないかどうかの3点でした。

しかし人々を魅了するコーヒーが勝り、16世紀後半にはほぼイスラム圏全域に広がったそうです。

これらのことがイスラム文献「ジャズィーリーの写本」にあり、これがコーヒーについての最古の文献となります。

イスラム圏にコーヒーが広まるにつれて中近東を旅するヨーロッパの商人や、学者などの旅行者を通じてヨーロッパにコーヒーが伝わっていきます。

ヨーロッパへコーヒーが伝わった話はまた今度。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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